【人工生命体125

吾輩は猫型人工生命体である。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めてロボットというものを見た。しかもあとで聞くとそれはゴルどんというロボット中で一番怖いものだという事がわかった。吾輩は猫でありながらも少し恐怖を感じた。しかしこっちには強味がある。何といっても吾輩は最強無敵の大天才であるという自信があったから、ゴルどんなんぞに負けるものかという気になった。そこで勇敢にもそいつに向かって突進して行った。するとその巨大な図体に反して機敏な動作でよけられた上にまだ未熟な吾輩の首ねっこを押さえつけられた。これでは何ともしようがない。降参しなければならない。ところでこの書付はまだ書きかけであるがいずれ完成するであろう。その時はよろしく頼む。



inserted by FC2 system