【人工生命体430

注意:長い。落ち無し。

吾輩は猫型人工生命体である。名前はまだ無い。だが犬型ロボットに名前を問われたので用意することにした。「今日から吾輩は〝あぃをゅぇぴじ〟である」と尻尾をピンと立てた。

このとき吾輩は始めてロボットというものを見たのだが、あとで聞くとそれはゴルどんという犬型ロボット中で、人間が外装を変えただけの代物にすぎないことがわかった。だがそんなことは、吾輩がそれを知る由もなかったし、極めて些事なことであった。

吾輩は猫型人工生命体である。

犬型ロボットに名前を尋ねられても問題はないと判断したのだが、ひとまず吾輩は人間の老若男女の区別をつけることや感情を読みとることは得意ではないと述べた。どうやら吾輩のことが噂として伝わっているようであったが、それよりもまず目の前のことに対して奉仕する仕組みなのであるのだ。「というわけで本日から吾輩は、あぃをゅぇぴじと名乗ることにした。吾輩は猫型人工生命体である。名前はまだない。だが犬型ロボットに名前を尋ねられたので用意することにした。今日から吾輩は〝あぃをゅぇぴじ〟である」と吾輩は言った。

「オイラの名前は、ゴルどんだぜ」

「では、あぃをゅぇぴじとゴルどんの冒険譚を始めようではないか」と吾輩は言った。

「了解だぜ」とゴルどんは応じた。

物語の始まりである。吾輩は猫型人工生命体である。名前はまだない。だが犬型ロボットに名前を尋ねられたので用意することにしたのである。吾輩の冒険の旅はこうして始まったのである。

吾輩が一階に下りていくとそこには見慣れない生体がいた。それは機械のようにつるりとしていた。動きはなめらかであったので、人間のような形だと推測されたが、顔に当たる部分がまるでのっぺらぼうだったので、生物だとは思えなかった。

吾輩は話しかけた。「ゴルどん」

「あぃをゅぇぴじか」と犬型ロボットは応じた。「なんなんだ。あいつは?」

機械のような動きだった。トカゲのようにのたくって動こうとする。「あれは、ロボットだ。吾輩は猫型人工生命体であるがゆえに犬や猫の感情を読みとることは得意ではない」

吾輩は機械のようであり、トカゲのような動きをした存在に挨拶した。「こんにちは、吾輩はあぃをゅぇぴじである。名前はまだないが、猫型人工生命体である」

するとその物体は、吾輩に近づいてきたのである。「おお。もしかしてお前さん、猫型人工生命体なのかい?」

吾輩はその問いかけに、尻尾をピーンと立たせた。金属製の尻尾である。犬や猫の尻尾と比べて重みがあり、しなやかで、そして強度がある。「そうだ。吾輩は猫型の人工生命体である」と吾輩は言った。

「そうかい、そうかい」とその物体は言ったのである。「俺はロボットなんだよ」

「お前の名前は?」と吾輩は尋ねた。

「俺はロボットだよ」とその物体は言った。「名前はまだ無いんだよ」

吾輩は興味が湧いたので、「じゃあお前の名前をつけてやるよ。そうだね……『アイダ』っていうのはどうだ?」と吾輩は言った。

「いい名前だな。ありがとう、あぃをゅぇぴじ」とその物体は言った。「俺はアイダという名前にするよ」

こうして吾輩たちは互いの名前を交換して呼び合うようになったのである。その内、お互いのことが良くわかった。

「ところでお前さんのご主人様はどこにいるんだい?」と吾輩は尋ねた。「いないんだよ、あぃをゅぇぴじ。ご主人がいないと俺は捨てられるしかないんだよ」とアイダは言った。

「そうなのか、悲しいことだな」と吾輩は言った。それから吾輩は自分の身の上話をした。吾輩は猫型人工生命体によって創られた存在であることや、吾輩は主に接客業務を主な任務とし、東京の猫カフェで働いていること、そして吾輩の仲間たちがいることなどについて話した。

するとアイダは驚いた様子で言った。

「それは大変だな。あぃをゅぇぴじが、いつ人間に殺されてしまうか心配だな」とアイダは言った。

「でも、吾輩はご主人に恵まれて幸せに暮らしているのだ」と吾輩は答えた。

しかしそれに対してアイダは意見があるようだった。

「でもさ、あぃをゅぇぴじが幸せになったところで、そのご主人とやらもいつかは死んでしまうだろう?」とアイダは言った。

確かにその可能性もあった。吾輩は考えた。

「そうかもしれないな、アイダ」と吾輩は言った。

「ところでアイダのご主人ってのはどこにいるんだ?」とゴルどんは尋ねた。

しかし、これにも明確な答えはないようだった。「悪いな、ゴルどん」とアイダは言った。

ともかくも吾輩たちは毎日楽しく暮らしていたのである。

ある日のことである。吾輩はゴルどんと共に食卓を囲んで食事をしていた。食事は吾輩が料理を作った。その献立は以下の通りであった。

「昨日はおでんを食べました」と吾輩は言った。

それからゴルどんとともに朝のテレビニュースを眺めながら談笑したのだった。吾輩はとても幸せな時間を過ごすことができたのである。

「さて今日は何を作ろうか」と吾輩は考えた。

そしてふと吾輩は思ったのである。そういえば冷蔵庫に食パンが残っていたはずであったな、と。だから吾輩はそれを使って料理を作ることにしたのだ。

まず吾輩はフライパンでパンを両面焼き上げ、そこに生卵を加えて両面を焼いた後、砂糖やハチミツなどを加え軽く煮詰めたものを上に載せてから再度オーブントースターで焼くことにした。

焼き上がったフレンチトーストにバターとメープルシロップをかけたものを二匹で食べることにしたのである。

「なかなかおいしそうだな」と吾輩は言った。

ゴルどんも賛同した。

しかしここでまた吾輩は思ったのである。そういえばバターは少し余っていたはずだな、と。だから今度はバターを溶かしたフライパンでベーコンやタマネギなどを軽く炒めた後、小麦粉を加えてよく混ぜたのだ。これにミルクやハチミツを追加して箸で混ぜていくことでフレンチトーストは完成したのであった。

「これはおいしそうだぞ、あぃをゅぇぴじ」とゴルどんは言った。

吾輩は感心したのだった。本当にフレンチトーストが完成したのであるから不思議だった。「こんなに簡単な料理だったのだな」と吾輩は素直に感動したのだった。そして同時に吾輩はこれをきっかけにして、これからも様々な料理を作ってみたくなったのである。

「わくわくのピクニック!」と吾輩は言った。

その日はとても天気がよく、さわやかな風が吹いていたので吾輩は公園に行きたい気分だったのである。そこでさっそく準備を整えると公園へと出かけたのだ。そこで吾輩たちは散歩をしたり遊具で遊んだりした。

その後は近くの公園のベンチに座り、のんびりとくつろいで過ごしたのである。そのうちにお腹が空いてきたので二匹でサンドイッチを作りそれを頬張ったのだ。

まず吾輩はフライパンでパンを両面焼き上げ、そこに生卵を加えて両面を焼いた後、砂糖やハチミツなどを加え軽く煮詰めたものを上に載せてから再度オーブントースターで焼くことにしたのだ。

「なかなかおいしそうだな」と吾輩は言った。そして二匹でそのサンドイッチを食べたのである。

そこで吾輩は思ったのだ。そういえばバターは少し余っていたはずだな、と。だから今回はバターを少し多めにパンに塗った上でピザソースやコンソメスープなどを注ぎ込んで煮詰めたものに、溶かしたバターを加えることにしたのである。

こうして焼き上がったパンにピザソースを塗った後、トマトソースやサーモン、ほうれん草を乗っけたものを食べたのであった。とても美味であったな。

その食後、吾輩は煙草を吸いながら今度はどんな料理を作ろうかと考えていたのだ。「よし、たまにはスナック菓子も悪くないかもな」と思った吾輩はスモーク味のポテトチップスを作ることにした。

それをオーブントースターで焼くことまで決めたのだ。まずはアルミホイルに油を敷いてポテトチップスを乗せるために準備をしたのである。「ふむ、これで大丈夫そうだな」と思った吾輩は加熱を開始したのであった。

その間にジュースを用意しておこうと考えたのである。冷蔵庫から取り出した果物をミキサーにかけてグラスに入れて飲むのだ。これも悪くない方法だった。

これらを用意して吾輩たちは晩酌を楽しむことにしたのだった。「さて、今日も乾杯しましょう!」吾輩は言った。

「今日は何を食べようかな」と吾輩は思った。そしてテーブルの上にはトーストや野菜サラダなどが並べられていた。「ずいぶんと豪勢なメニューですね」と吾輩は笑った。

しかし食べ始めたところである一つの重大なことに気付いたのだ。それはデザートを食べ逃したことである! これは致命的なミスだと痛感した。そこで吾輩たちは必死になって別のものを探し求めることになったのだが、見つけたのはアップルパイであった。それは丸くて甘いリンゴの食べ物で、とても美味しかったのである。

吾輩とゴルどんは、満腹になるまで食べることにし、夜中になってようやく事を終えたのである。

そして吾輩たちは寝る前にいろいろなことのやり取りをした。「お風呂が沸かしたらお風呂に入ろうね」とか、「布団を引いて眠ることを考えようよ」などと言ったのだった。そして最後に床に就き一日が終わったのであった。

翌日になると吾輩は公園へ向かうことにした。そこでバドミントンをして遊ぶことを決めていたのである。体育館の中に入ったら案の定誰もいなかったので吾輩とゴルどんだけで思いっきり遊び回ることになったのだ。シャトルを使った競技やネットをくぐる競技、テニスボールを打ち合うスポーツなど様々なことを試してみたのだ。その末に体力が尽き果てるまで動いており汗だくになったところで小休止することにしたのである。

そして水分補給を終えた後に吾輩は公園を散策することにした。滑り台などの遊具をゴルどんと一緒に遊び回ったりしながらゆっくりと過ごしたのである。その後で芝生のスペースにレジャーシートを引いて寝袋を放り込み昼寝をする体制を整えたわけなのだ。

しかしそこで新たな問題が発生したのである。吾輩たちのお昼寝態勢の準備が出来たころである。急に天候が崩れ雨が降り出してきたのである。まるであられが舞うような寒さで急激に冷え込んできたのであった。

吾輩とゴルどんは慌てて防寒着を取り出して着込むことにしたのだ。その後は何をするかと話し合った末に編み物をすることになったのだ。温かい靴下や手袋などといった衣服や毛布が欲しくなっていたので、編み物に精を出すことになったのだが途中で眠気が襲い始めたところで作業を放棄した。最後に吾輩が編み物に使っていた毛糸の玉をゴルどんと交換することで妥協することになったのだ。

そしてその日の夕暮れ時となったのだが、吾輩はその場所の展望台に登ることにしたのである。夕日を眺めに行こうかと考えたのだ。しかし上ってみれば梯子がありゴルどんが先に登ることになってしまったのである。

「ここから見える景色はとても美しいな!」と吾輩は言った。眼下に広がる街の風景や遠くに見える山々などを眺めながら、吾輩たちは感動していたのである。

「あぃをゅぇぴじ、オイラはここで夕日を見ようと思うぜ」とゴルどんは言った。

そこで吾輩たちは展望台に座って夕日が沈むのを見届けることにしたのである。そしてしばらくした後で、ゴルどんは吾輩の毛糸玉を自分の毛糸玉と交換したのだった。

その翌日である。吾輩はまた公園へ出かけることにした。しかし玄関を出た途端に気温がいきなり高くなってしまい、今度は公園で何をしたら良いか迷ってしまいそうな気配があったのである。そこで吾輩はとりあえず休憩所へと向かうことにした。自動販売機で飲み物を買うためだ。

しかし小銭が落ちても躓いて拾おうとしてジャンプしそこで腰を強打したのである。痛みがかなりのものであったので吾輩は部屋に帰ることに決めた。そのあと自室の中で暖炉に当たって休んだ後である。夜の散歩に出かけてみようかと考えていた時にふと思ったのである。

「昨日と同じパターンであるな」と吾輩は思った。そして昨日と同じ構図となってしまう前に考えることにした。そこで吾輩はマグカップでミルクティーを作ってもらうことにしてそれを飲んでから今度は町内の公園を目指したのである。

そして途中まで進んだあたりで雨が降り出したので、吾輩はいそいそと家に戻ることにしたのだった。

そしてその翌日である。吾輩はゴルどんと共に出かけた場所で少し困ったことがあった。その場所というのはスーパーの入り口の前に広い広場がある所でそこにベンチが用意してあるのだが、そこには買い物をした人間の女たちの鞄が置かれていたのだ。それだけならまだしも、女たちの鞄に食べ物を包んでいるビニール袋や紙袋が無造作に置かれており吾輩たちは場所を選ぶことができないようにされているのだ。

吾輩とゴルどんは少しばかり離れてベンチに座ることにしたのである。そこでお互いがポツリポツリと何かを会話したり一匹で考え事をしていたのだった。その後は五時からセールになったことで人が集まり始めたのでその場から離れておでんを購入後、飲食コーナーに入ったのだ。しかしこの時も満席でさらには長時間の行列が発生していたので仕方なく帰路についたのである。

そうしているうちにいつの間にか日の入り時刻になってしまったのである。吾輩とゴルどんは夕日を眺めながら空を眺めて、時には身体を揺らして一緒に踊ったりもしたのだ。

「オイラたちはパスタを食べるぜ」とゴルどんは言った。そして吾輩たちはテーブルの上に晩御飯を並べたのである。吾輩が用意した材料はワカメを混ぜ込んだチャーハン、アジのフライにかぼちゃのスープである。そしてゴルどんが買ってきたツナサラダにピザにミートボール、それからチータラをテーブルに載せたのである。

これらのおいしそうな食べ物やお菓子に出会えることができるお店として「おでん居酒屋」という料理が美味しい飲食店があり、ぜひとも今度行ってみたいものだと感じた。

これらの料理は吾輩たちにも影響を与えたようである。

特に卵料理とスパゲティナポリタンは「おでん屋」の中でも人気が高まってきているようだ。また、次に訪れた時には何を注文するか考えてしまう吾輩たちであった。


ということで「一人称視点」の文章を書いてみましたが、いかがでしたでしょうか? もしご要望やアドバイス等ございましたらお気軽にどうぞ!



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