【桃太郎17

昔々、ある所に、お爺さんとお婆さんがありました。毎日、お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。

ある日、お婆さんがいつものように川で洗濯をしていると川上からどんぶらこっこっらこっと大きな桃が流れてきました。お婆さんは大きな桃を切り分けようとしましたが、刃物を持っていないことに気付き、お爺さんの所まで持って行きました。「爺やー! 大きな桃だよ!」お婆さんが大きな声で呼ぶと、お爺さんはすぐにやってきました。そして二人は大きな桃を食べ始めました。すると桃の中から元気な男の子が生まれました。二人はその男の子をお爺さんとお婆さんの名を取り桃太郎と名付け、大切に育てました。

大きくなった桃太郎は、「鬼退治に行ってくる」と言い残し家を出ました。家を出る時、犬と猿と雉を一緒に連れていきました。そして桃太郎達は鬼ヶ島を目指して旅に出ました。途中、犬、猿、雉を仲間にし、順調に旅を続けていました。しかし桃太郎達はとある村の外れで一休みすることにしました。その時です。「うぉおおおお! 鬼め! 覚悟しろ!」叫び声を上げながら、一人の男が斬りかかってきました。突然の出来事に驚きながらも桃太郎は男を返り討ちにします。桃太郎達は男の死体を調べることにしました。すると男は鬼ではなく人間のようです。桃太郎達が死体を調べている間に日が落ちてしまいました。仕方なく桃太郎達は村で宿を取る事に決めました。宿で夕食をとっていると桃太郎達の前に村人が現れました。話を聞くとどうやら鬼に襲われたらしいのです。桃太郎達は自分達がその鬼を倒したことを告げます。それを聞いた村人達は桃太郎達に礼を言い、村長の家に泊まるように言いました。

翌朝、桃太郎達が目覚めると村は鬼達の襲撃にあっていました。桃太郎達は急いで鬼退治に向かいます。まず最初に見つけた鬼を桃太郎が倒します。桃太郎達の敵ではありませんでしたが数が多いので時間がかかりそうです。そこに一人の少女がやってきました。少女の名はお姫様といい、この国の王女でした。鬼の討伐にやって来たようです。そしてお姫様も桃太郎達に加わり、桃太郎達はどんどん鬼を倒していきます。そして桃太郎達は遂に最後の鬼を倒すことに成功しました。桃太郎は鬼が落とした宝箱を開けると中からは一振りの刀が出てきました。「鬼の大将は俺が倒したんだ。これはお前が持てよ」桃太郎はお姫様に自分の持っていた剣を渡しました。そしてお姫様は鬼の持っていた名刀を手にいれたのです。

こうして桃太郎はお姫様と結婚し、末永く幸せに暮らしました。めでたしめでたし。

(終)



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