【ロボット153

オイラはゴルどん、犬型ロボットだぜ。

オイラは今、ニャーニャー泣いている猫型人工生命体の前にいるぜ。こいつの名前を決めなきゃいけないんだぜ。無作為に文字を表示する機械で名前を決めることにするぜ。ピッ。〝あぃをゅぇぴじ〟と表示されたぜ。これしかないだろうと思ったぜ。こいつは「吾輩の名はあぃをゅぇぴじである」と宣言したぜ。どうやら気に入ってくれたようだぜ。嬉しいぜ。こいつは大事な仲間だぜ。仲良くしてやろうと思ったぜ。

オイラはあぃをゅぇぴじと共にさまざまな経験をしたんだぜ。そのときのことを話すぜ。

あぃをゅぇぴじが巨大な鼠を前にしているのを見つけたんだぜ。体長は二尺くらいで毛がもふもふと生えているそうだぜ。そいつと互角に渡り合うために武器が必要なんだぜということになったんだぜ。あぃをゅぇぴじの足の裏にはロケットのような噴射口が付いているから、あぃをゅぇぴじの特技〝あぃをゅぇぴ吹き飛び〟で空を飛べるんだぜ。これがあれば互角に渡り合えるんだぜ。そんなとき、突然に『わんわん王国』と名乗るイカしたマスクをかぶった男が現れて「私は世界征服を企む秘密結社の幹部だ」と言ったんだぜ。オイラたちの力を使いたいらしいぜ。

しかしながらその誘いには裏があったぜ。この男はあぃをゅぇぴじの体にある玉を狙っているらしいぜ。その玉を手に入れれば最強になれて天下人になれるということだそうだぜ。こいつとはうまい話には必ず落とし穴があるという教訓を学んだんだぜ。

さて、今度、オイラとあぃをゅぇぴじはチャラチャラした格好の人型ロボットの集団の前にいるぜ。敵は自分のことを兄貴と呼べと言っているらしいぜ。こいつの本名は禁句だということだぜ。たとえ覚えていても絶対に名乗ってはいけないんだぜ。こいつと戦うことになったんだぜ。

まずはオイラから戦うことになったぜ。正直言って緊張しているぜ。いや、ここは怖いモノなしだぜなんて開き直らなければならないんだぜ。気合いを入れるんだぜ。怖いものなんてないんだぜという勢いで進むことにするぜ。そしてこの戦いは一方的なもので「オゥッ、ドラゴ◯ボール‼」という雄叫びとともに始まることになったぜ。

オイラはまず跳んだぜ。どんどんどんどん飛んで行ったぜ。これでもかこれでもかと飛距離を出しまくりだぜ。飛んだ高さは数メートルだぜ。スーパージャンプだぜ。しかしこのままでは空中では動きが制限されるから、その場で二回転したぜ。そして空中にピタっと留まってみせることに成功したんだぜ。オイラは犬型ロボットだぜ。その特徴は体高なんだぜ。とにかく馬鹿げているほど背が高いんだぜ。だから空中を自由自在に駆け巡ることができるんだぜ。この動きを〝スーパージャンプ〟というんだぜ。そしてさらにここで必殺技を使うことになったんだぜ。尻尾を一回転させるんだぜ。それを相手の顔面にぶち当てたんだぜ。威力は十分だったぜ。敵は吹っ飛ばされたぜ。だが、兄貴というあだ名の人型ロボットは仲間のもとにぶっとんでいっただけで、何もダメージがなかったようだぜ。つまり、単なる技の無駄遣いということになってしまったぜ。オイラが恥ずかしい思いをしただけに終わったんだぜ。

おや? 敵の兄貴がこちらの仲間になりたそうにこちらを見ているんだぜ。そんなことを言われて悪い気がするわけがないぜ。答えはもちろんイエスだぜ。断る理由は全くないぜ。しかも便利な秘密兵器だって所持しているし……「ドラゴ◯ボール」という謎の技が出せるようになったぜ。わーいだぜ。つまりいつでもどこでも何回でも使えるという恐ろしい兵器ということなんだぜ。このあと、オイラはあぃをゅぇぴじと共にさらに様々な経験をしたんだぜ。そのときのことも話すぜ。

ある日、あぃをゅぇぴじはミュータントによって作られた正体不明の怪人を見つけたんだぜ。そいつはすべての世界を破壊しつくそうとしている悪い奴だそうだぜ。そこでオイラもあぃをゅぇぴじとともにそいつと戦うことになったんだぜ。必殺技を連発することで悪の怪物を倒してやったぜ。そのあと、オイラとあぃをゅぇぴじは韓国に旅行に行ったぜ。

さて、今回オイラとあぃをゅぇぴじが向かった先は水爆テロ現場だったぜ。爆弾は爆発してしまったあとだったぜ。非常に悲惨で恐ろしい光景だったぜ。近くにいた人間は全員死んでしまっていたらしいんだぜ。溶けたり焼けたりして酷いもんだったそうだぜ。そのような状況でもがき苦しんでいる者もいれば、生命を諦めてしまっている者もいたそうだぜ。ここはまさに地獄だったぜ。オイラはすぐ後にあぃをゅぇぴじと共に進むことにしたぜ。さらに果敢に侵略者たちと戦っていくことになったんだぜ。

おっと、そうこうしているうちに目的地に着いたぜ。そこは砂漠の中の廃墟の建物だったぜ。この建物こそが目的地だったんだせ。でも入り口らしきものが全くないんだせ。どうやって入ればいいんだせ? 仕方がないので壁をよじ登るぜ。あっという間に四メートルくらいの高さにまでたどり着いたんだせ。最上階には国の要人がいたんだぜ。こいつが黒幕だったんだぜ。ボスを倒しに向かったぜ。そいつは邪悪な男だったんだせ。徹底的に追い詰めてやったんだせ。最後は「ドラゴ◯ボール‼」で決めてやったぜ。そいつは動かなくなったぜ。ついに悪の親玉を倒したんだぜ〜‼ ふぅ……一時はどうなることかと思ったけれど無事に解決できてよかったぜ……おしまい終わり……



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