【ロボット236

オイラはゴルどん、犬型ロボットだぜ。

オイラは今、ニャーニャー泣いている猫型人工生命体の前にいるぜ。こいつの名前を決めなきゃいけないんだぜ。無作為に文字を表示する機械で名前を決めることにするぜ。ピッ。〝あぃをゅぇぴじ〟と表示されたぜ。これしかないだろうと思ったぜ。こいつは「吾輩の名はあぃをゅぇぴじである」と宣言したぜ。どうやら気に入ってくれたようだぜ。こいつと毎日おでんを食べに行ったり、共に散歩したりしたら、オイラもおでんが好きになってきたぜ。だがしかし、そいつはうつけものであるぜ。それからというもの、飽きもせず毎日おでんを食べ続けてきたぜ。やつは一向に飽きる様子もなく食べ続けていたぜ。そのたびに腹は大きくなり続け、猫型ロボットの化けの皮が剥がれたのだぜ。すごい貫禄であるぜ。奴は今ではメタボな男になりつつあるのだぜ。デブであり、体には大量の脂肪を溜め込んでいるぜ。口の中はでっかく開き、臭いおでんの汁がずっと垂れ続けているぜ。あごの肉も垂れ下がり、顔の形すらも変わりつつあるぜ。まさに哀れな豚であるぜ。そしてついにあぃをゅぇぴじは倒れたぜ。「もう食べられない」と言って、そのまま動かなくなったぜ。「吾輩はもうおでんは食べたくないのだ」とあぃをゅぇぴじは言い残したぜ。このあと、オイラはゴルどん、犬型ロボットだぜ。

あぃをゅぇぴじとの体験を踏まえての会話をしたいぜ。「またおでんが食べたくなるときが来たらすぐに連絡して欲しいぜ」と告げたぜ。あぃをゅぇぴじは「もちろんだ」と言ってくれたぜ。まだまだおでんは大量に残っているのであぃをゅぇぴじに食べてもらうことにしたぜ。これでオイラたちは喜んでもらえること間違いないぜ。さて、読者のみんなもあぃをゅぇぴじと一緒に食べてくれることを心から願っているぜ。

おしまいだぜ……とオイラが思った瞬間、あぃをゅぇぴじが突如起き上がり「やはりおでんはうまい」と言ってまた食べ始めたのであるぜ。ちなみにゴルどんの出番はこれだけだったので出番が少ない作品だったぜ……とちょっぴり反省しているところですぞっ!



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